大気中のCO2濃度

国連の世界気象機関(WMO)は年次報告書「温室効果ガス年報」において大気中のCO2の濃度は2016年、記録的なスピードで上昇していると指摘しました。

WMOによると、2015年のCO2世界平均が400ppmであったのに、対して2016年のCO2の世界平均が403.3ppmに上昇したと報告しました。このCO2濃度レベルは300万から500万に遡り、海面が現在よりも20メートル高いレベルにあったそうです。

 

まず始めに、ppmとは何なのか?これは、百万分率を表しています。つまり、10のマイナス6乗ということです。403・3ppmのCO2濃度とは、1ℓあたり0.4033㎖のCO2の体積が含まれているということになります。昨年度と比較すると、2016年は0.0033㎖の増加を表しています。さらに、今年2017年のCO2濃度もかなり高いと報告されており、2016年のCO2濃度を更新していく可能性が非常に高いそうである。CO2増加の主な理由は、人間の活動と強力なエルニーニョ現象であると述べている。

エルニーニョ現象とは、南米沿岸にかけて海面水温が高くなり、その状態が約1年間続いた状態のことです。一方で、ラニーニョ現象は南米沿岸にかけて海面水温が低くなあり、その状態が約1年間続いた状態のことをさします。

私にとって不思議なことは、なぜエルニーニョ現象が生じると二酸化炭素の濃度が増加するかってことです。実際、気象庁の調査によると、1997年〜1998年、2002年〜2003年そして2009年から2010年のエルニーニョ現象が起きたときに、昨年度と比べてCO2濃度が上がっていたことがわかりました。エルニーニョ現象によって、熱帯域は高温・乾燥化します。これにより、生物圏の呼吸から放出されるCO2を多く排出し、植物の光合成を抑制します。さらに、乾燥化によって森林火災が発生しやすい状態になり多くのCO2が放出されやすいからです。

CO2濃度が高くなることで地球の温度が上昇、それに伴い異常気象の発生、海面が上昇、生態系の変化などに影響を及ぼします。

 

ある日、テレビで「氷が溶けても海面は上昇しない」とあるコメンテーターが話していました。理由は、氷の入ったコップは、氷が溶けてもその体積は変わらないからだと言ってました。違和感があったので調べてみると、彼の言ってることは一見、的を得たコメントのように感じますが、大陸からの氷を想定していません。つまり、以前はエベレストなどの大きな山々に氷として存在していたものが、海水に流れてしまうともちろん海水の表面は上昇します。さらに、物質は温められると、体積が膨張します。海水も同様で、体積が膨張します。

 

問題の本質はどこにあるのかを見極める能力というのはかなり重要ですね。